SNSで見るようなおしゃれな部屋に憧れるけれど、無数にある壁紙から自分で選ぶのはとても難しいですよね。

アクセントクロス選びで後悔しないためには、プロが現場で実践している選び方の基本を知ることが何よりも大切です。

この記事では、札幌のリフォーム会社で現場を担当する私が、上品で高級感のある空間を作る色の選び方から、すぐに真似したくなる具体的な施工事例7選まで、一つひとつ丁寧に解説します。

上品なアクセントクロス選びで後悔しない3つの基本

SNSで見るようなおしゃれな空間に憧れるけれど、自分で壁紙を選ぶのは難しいと感じますよね。

アクセントクロス選びで後悔しないためには、「色のトーン」「素材感」「貼る場所」という3つの基本を押さえることが何よりも大切です。

この3点を意識するだけで、誰でも上品で洗練されたお部屋づくりができます。

落ち着いた色のトーンで統一感を出す

空間全体に落ち着きと上品さをもたらすには、色の選び方が重要です。

派手な色や鮮やかすぎる色は、最初は良くても時間とともに飽きてしまいがちです。

アクセントクロスで失敗しないためには、彩度(色の鮮やかさ)を抑えたベーシックなカラーを選ぶことが基本となります。

グレー、ネイビー、ベージュ、グレージュといった色は、どんな家具や床材とも調和しやすく、高級感のある空間を演出します。

特に札幌の住宅では、日照時間が短い季節でも部屋が暗く見えにくい、明るめのグレーやベージュが人気です。

まずは、今お持ちの家具や建具の色と合うかどうかを考えて、色選びを進めていきましょう。

素材感のある柄で空間に奥行きをプラス

単色の壁紙もシンプルで素敵ですが、もう一歩進んだ高級感を求めるなら素材感のある柄を取り入れましょう。

織物調や塗り壁調、石目調といったテクスチャーのある壁紙は、照明の光や自然光が当たると美しい陰影を生み出します。

のっぺりとした印象を避けるため、質感のあるデザインを選ぶことで、壁面に奥行きと深みが生まれ、空間全体が上質になります。

例えば、リビングの壁一面に織物調のクロスを貼るだけで、布地のような温かみが加わり、ぐっとホテルライクな雰囲気に変わります。

柄のサンプルを見るときは、少し離れた場所から眺めて、空間全体でどう見えるかを確認するのがポイントです。

貼る場所を絞って視線を集める

アクセントクロスは、部屋のどの壁に貼るかによって効果が大きく変わります。

部屋の四方すべてに貼るのではなく、空間の主役となる壁を1面だけ決めて貼るのが、おしゃれに見せるための鉄則です。

そうすることで空間にメリハリがつき、視線が自然とその壁に集まる「フォーカルポイント」が生まれます。

リビングならソファやテレビの背面、寝室ならベッドのヘッドボード側、玄関ならお客様を迎える正面の壁などが定番です。

壁4面のうち1面だけを変えるという意識を持つことで、圧迫感なく、効果的に空間のイメージチェンジができます。

どこを一番魅力的に見せたいかを考えることが、貼る場所選びのスタートラインです。

【札幌発】プロが選んだ上品でおしゃれなアクセントクロス事例7選

理想の空間を実現するためには、実際にプロが手掛けた事例を見るのが一番の近道です

ここでは、札幌市内のリフォームで特にご好評いただいた、上品でおしゃれなアクセントクロスの事例を7つ厳選して紹介します。

それぞれの空間でどのような壁紙が使われ、どんな効果を生んでいるのか、ぜひ参考にしてください。

これらの事例は、いずれも色のトーンや素材感、貼る場所を計算して選んだものです。

ご自宅のどの空間を、どんな雰囲気にしたいかイメージしながらご覧いただくと、理想の壁紙選びのヒントが見つかります。

事例1 リビング|テレビ背面にサンゲツの石目調でホテルライクな空間

リビングのアクセントクロスで定番なのが、テレビの背面です。

家族やゲストの視線が自然と集まるこの場所に、上質な壁紙を貼るだけで空間全体が引き締まります。

この事例では、サンゲツのリアルな石目調クロス「RE53718」をセレクトしました。

幅3mほどの壁に施工するだけで、まるで本物の石材を貼り付けたかのような重厚感と高級感が生まれます。

間接照明を当てると、クロスの凹凸が生み出す陰影がさらに美しく、非日常的なホテルライクの雰囲気を演出します。

生活感が出やすいリビングを、洗練された特別な空間に変えたい方におすすめのスタイルです。

事例2 寝室|ベッドヘッドにリリカラのネイビーで落ち着きのある雰囲気

一日の疲れを癒す寝室には、心を落ち着かせる効果のある深い色味のアクセントクロスが適しています。

ベッドヘッド側の壁一面であれば、就寝時に直接視界に入らないため、濃い色でも圧迫感なく取り入れられます。

リリカラの「LV-3224」のようなマットな質感のネイビーは、知的で落ち着いた印象を与え、質の高い眠りへと誘う空間を作り出します。

ウォールナットなど、濃い色の木製家具との相性が抜群で、空間全体に統一感が生まれます。

書斎を兼ねた寝室や、シックでモダンなインテリアが好みの方にぴったりのコーディネートです。

事例3 トイレ|背面にシンコールのグレー系タイル調で清潔感と個性

トイレは限られた空間だからこそ、少し遊び心のあるデザインに挑戦しやすい場所です。

背面の壁一面にアクセントクロスを取り入れるだけで、印象が大きく変わります。

シンコールの「BB9412」のようなグレー系のタイル調クロスは、清潔感を保ちながら、カフェのようなおしゃれな雰囲気を演出できる人気のデザインです。

本物のタイルのような凹凸がリアルに再現されており、防カビや抗菌機能が付いているものを選べば、水回りでも安心してお使いいただけます。

来客時のおもてなしにもなる、個性的でハイセンスなトイレ空間を実現したい方に最適です。

事例4 書斎|壁一面にルノンの木目調で集中できるワークスペース

在宅勤務が定着した今、仕事に集中できる快適な書斎の重要性が増しています。

壁一面にアクセントクロスを取り入れることで、空間をゾーニングし、気持ちの切り替えを促す効果が期待できます。

ルノンの「RF-6461」のようなリアルな木目調クロスは、木の温もりが感じられ、リラックスしながらも集中力を高める空間作りに貢献します。

モニター越しのオンライン会議で背景として映っても、ナチュラルで落ち着いた印象を与えられます。

機能的でありながら、居心地の良いワークスペースを作りたい方に、ぜひ試していただきたいアイデアです。

事例5 玄関|ニッチの奥にトキワの織物調で上質なおもてなし

家の顔である玄関は、訪れる人に最初の印象を与える大切な場所です。

飾り棚として設けたニッチの奥にアクセントクロスを貼るだけで、空間に奥行きと上質感が生まれます。

トキワの「TWP1135」のような上品な織物調のクロスは、繊細な質感が特徴です。

幅60cmほどの小さなスペースでも、ダウンライトなどの照明と組み合わせることで布地のような柔らかな陰影が生まれ、飾るオブジェや花を一層引き立ててくれます。

さりげないこだわりで、おもてなしの心が伝わるワンランク上の玄関を演出できます。

事例6 キッチン|コンロ横に東リのコンクリート調でお手入れも簡単な壁面

キッチンのアクセントクロス選びでは、デザイン性に加えて機能性が欠かせません。

特に油ハネや水濡れが気になるコンロ周りやシンク周りには、お手入れのしやすい壁紙を選ぶことが重要です。

東リの「WVP4160」のようなコンクリート調の壁紙は、スタイリッシュでモダンなキッチンを演出します。

表面にフィルムがラミネートされた防汚・抗菌機能付きのものを選べば、油汚れもサッと拭き取れるため、毎日のお手入れが簡単になります。

見た目のおしゃれさと日々の使いやすさ、両方を叶えたい方におすすめの選択です。

事例7 子供部屋|一面だけ淡いグレージュで長く使えるおしゃれな部屋

子供部屋の壁紙は、子供の成長に合わせて長く使えることが大切なポイントになります。

キャラクターものや鮮やかすぎる色は、成長とともに飽きてしまう可能性があります。

サンゲツの「FE76602」のような、淡いグレージュのアクセントクロスなら、どんな色の家具やおもちゃとも調和します。

子供が小さいうちはカラフルな小物で可愛らしく、成長したらシンプルな家具で大人っぽく、とインテリアのテイストを変えても柔軟に対応できる万能カラーです。

子供っぽくなりすぎない、おしゃれで飽きのこない空間は、お子様の感性を豊かに育みます。

アクセントクロス選びの失敗を防ぐポイント

アクセントクロス選びで後悔しないためには、いくつかの注意点があります。

特に、最終的な仕上がりを左右するサンプルの確認は最も重要な工程です。

色や柄の選定から費用感まで、失敗を防ぐためのポイントを一つひとつ見ていきましょう。

上品さを演出する定番カラー3系統

上品な空間作りで失敗しにくいのは、彩度を抑えた落ち着きのある色を選ぶことです。

グレー、ネイビー、ベージュ・グレージュの3系統は、どんなインテリアにも合わせやすく、洗練された雰囲気を演出する定番カラーといえます。

これらの色は、札幌の住宅のように季節によって日差しの入り方が変わる環境でも、部屋が暗くなりすぎたり、逆に明るすぎて落ち着かなくなったりする失敗が少ないです。

特にライトグレーやグレージュは、空間を広く見せる効果も期待できます。

高級感を高める柄の選び方

無地の壁紙も素敵ですが、高級感を高めるなら素材感のある柄を選ぶのがおすすめです。

織物調や塗り壁調、石目調、木目調などは、壁に陰影を生み出し、空間に深みを与えます。

プリント感が強い安価なものではなく、本物の素材に近いリアルなテクスチャーの壁紙を選ぶことが、安っぽく見せないためのコツです。

サンゲツやリリカラといった国内大手メーカーのカタログには、品質の高い商品がそろっています。

既存の家具や床材とのコーディネート術

アクセントクロスを選ぶ際は、壁紙単体で見るのではなく、部屋全体の調和を考えることが大切です。

特に、床材やドア、メインの家具の色や素材のトーンを合わせると、統一感のある空間に仕上がります。

例えば、床材がウォールナットのような濃いブラウン系であれば、アクセントクロスはベージュやチャコールグレーを選ぶと、重厚感のある落ち着いた印象になります。

逆に、オーク材のような明るい床材には、ライトグレーや淡いネイビーを合わせると、北欧風の洗練された雰囲気を作ることが可能です。

お手持ちの家具の写真を撮って、壁紙サンプルと並べて比較検討するとイメージが掴みやすくなります。

札幌でのアクセントクロス貼り替え費用相場

札幌でアクセントクロスの貼り替えを業者に依頼する場合、一般的な壁一面(約10㎡)あたり3万円~5万円が費用の目安です。

この金額には、古い壁紙を剥がす作業、下地処理、新しい壁紙の材料費と施工費が含まれます。

費用の内訳は、選ぶ壁紙のグレードによって変動します。

量産品の壁紙であれば3万円程度から可能ですが、デザイン性や機能性が高い「1000番台」と呼ばれるクロスを選ぶと、5万円以上になることもあります。

正確な費用を知るためには、必ず複数のリフォーム会社から見積もりを取り、内訳を比較検討しましょう。

イメージとの相違を防ぐサンプル確認の重要性

壁紙選びで最も多い失敗が「イメージと違った」というものです。

これを防ぐには、必ずA4サイズ以上の大きなサンプルを取り寄せ、実際に貼りたい壁で確認する工程が欠かせません。

小さなサンプルチップでは、広い面積に貼ったときの印象を正確に把握できません。

取り寄せたサンプルは、晴れた日の日中、曇りの日、夜間の照明の下など、さまざまな時間帯や光の条件で見え方をチェックします。

特に、札幌は冬場の日照時間が短いため、照明をつけたときの色の見え方を確認しておくことが、後悔しないための重要なポイントです。

手間を惜しまずサンプルを確認することが、理想の空間を実現する一番の近道となります。

理想の空間を実現するアクセントクロスの選び方と貼り替え手順

上品なアクセントクロス選びの基本を押さえたら、次はいよいよ理想の空間を実現するための具体的な手順に進みます。

後悔しないリフォームのためには、計画から施工完了までの流れを事前にしっかり把握しておくことが大切です。

ここからは、札幌でリフォームを行う際の4つのステップを、現場担当者の視点から分かりやすく解説していきます。

STEP1 部屋のテーマと主役になる壁の決定

まず初めに行うのは、「どんな空間にしたいか」という完成形のイメージを固めることです。

これが部屋のテーマとなり、壁紙選びの最も重要な指針となります。

例えば、「家族がくつろげるホテルライクなリビング」「落ち着いて仕事に集中できる書斎」など、目指す雰囲気を言葉にしてみましょう。

テーマが決まったら、次にその部屋のどこを主役にするかを考え、視線が最も集まりやすい1面をアクセントウォールとして選びます。

リビングならテレビの背面、寝室ならベッドヘッド側が定番の位置です。

部屋のテーマと主役の壁が決まるだけで、選ぶべき壁紙の色や柄の方向性がぐっと絞り込まれ、その後のプロセスがスムーズに進みます。

STEP2 気になる壁紙のA4サンプル取り寄せ

壁紙のカタログやWebサイトで気になるデザインを見つけたら、必ずA4サイズ以上の大きなサンプルを取り寄せましょう。

小さなチップだけで判断すると、実際に壁一面に貼った際の印象が大きく異なり、後悔の原因になりかねません。

サンプルが届いたら、実際に貼る予定の壁にマスキングテープなどで貼り付け、最低でも3つの異なる時間帯(朝の自然光、日中の光、夜の照明)で色の見え方を確認することが重要です。

光の当たり方によって壁紙の表情は大きく変わるため、一日を通して理想のイメージと合致するかどうかを見極めます。

このひと手間を惜しまないことが、イメージ通りの空間を実現するための鍵となります。

STEP3 札幌の信頼できるリフォーム会社への見積もり依頼

貼り替えたい壁紙が決まったら、次に行うのはリフォーム会社への見積もり依頼です。

その際、必ず複数の会社から見積もりを取ることで、札幌エリアの費用相場を把握し、信頼できる業者を見極めることができます。

見積もりを依頼する際は、価格だけでなく、これまでの施工実績や担当者の提案力、アフターフォローの有無もしっかり確認しましょう。

札幌市内で実績が豊富な3社以上に相談し、それぞれの提案内容や担当者との相性を比較検討するのがおすすめです。

疑問点には丁寧に答えてくれる、信頼できるパートナーを選びましょう。

最終的に納得できるリフォームを実現するためには、価格面だけでなく、安心して任せられる会社かどうかを総合的に判断することが大切になります。

STEP4 施工日時の調整と当日の流れ

信頼できるリフォーム会社が決まり契約を終えたら、施工日時を調整します。

施工当日に慌てないよう、家具の移動や養生といった準備を含めた当日の流れを事前に確認しておくと安心です。

施工当日は、まず職人が部屋の床や既存の家具を傷つけないように丁寧に養生作業を行います。

その後、古い壁紙を剥がし、壁の凹凸をなくす下地処理を経て、新しいアクセントクロスを貼り付けていきます。

一般的な広さのリビングの1面であれば、作業時間は約半日〜1日で完了します。

作業完了後は、職人がきれいに清掃を行い、仕上がりを確認して引き渡しです。

事前に全体の流れを理解しておくことで、当日は安心して作業を見守ることができます。

美しく生まれ変わった空間で過ごす時間を楽しみにお待ちください。

よくある質問(FAQ)

アクセントクロスが数年で飽きて後悔しないか心配です

記事で紹介したグレーやベージュなどの落ち着いた色や、素材感のある柄は流行に左右されにくいため、長く楽しむことができます。

アクセントクロスは部屋の一面だけの施工なので、万が一飽きた場合でも比較的少ない費用と短い期間で気軽に貼り替えが可能です。

模様替えのようにインテリアを楽しむ方も多くいらっしゃいます。

小さな子供がいて、壁紙の汚れが気になります

はい、ございます。

サンゲツなどのメーカーからは、表面が強化され、汚れが拭き取りやすい機能性壁紙が多数出ています。

特に「フィルム汚れ防止壁紙」は、油性ペンなどの落書きも落としやすいため、キッチンや子供部屋のアクセントクロスとしておすすめです。

サンプルで汚れの落ちやすさを試すこともできます。

賃貸の部屋でもアクセントクロスは楽しめますか?

はい、楽しめます。

原状回復が必要な賃貸物件の場合、現状の壁紙の上から貼ってはがせるタイプの壁紙を使用する方法が一般的です。

DIYで手軽に部屋の雰囲気を変えることが可能です。

本格的なリフォームを希望する場合は、必ず事前に管理会社や大家さんの許可を取りましょう。

パソコンやスマホで仕上がりをシミュレーションする方法はありますか?

多くの壁紙メーカーの公式サイトでは、空間の写真に好きな壁紙を合成できるシミュレーション機能を提供しています。

部屋全体のインテリアのイメージを掴むのに大変便利です。

ただし、画面の色と実物の色は異なるため、最終決定の前には必ずA4サイズのサンプルを取り寄せて、実際の光の下で確認することが失敗しないための重要なポイントになります。

風水を取り入れたアクセントクロスの色選びのポイントはありますか?

風水では方角と色の組み合わせで運気を向上させると言われています。

例えば、金運アップには西側に黄色、健康運には東側に緑や青系の壁紙が良いとされています。

インテリアに取り入れる場合は、ビビッドな色ではなく、淡いトーンのアクセントクロスを選ぶと、記事で提案したような上品な雰囲気を損ないません。

アクセントクロスのデメリットがあれば教えてください

デメリットとして、選んだ色や柄によっては部屋が狭く感じられたり、将来的に飽きたりする可能性が挙げられます。

しかし、これらの点は、貼る場所を一面に限定し、飽きのこない定番カラーを選ぶことで解決できます。

一面だけの貼り替えは費用も抑えられるため、大きなデメリットにはならないのが実際のところです。

まとめ

この記事では、札幌のプロの視点から、後悔しない上品でおしゃれなアクセントクロスの選び方を解説しました。

数あるポイントの中でも特に大切なのは、必ずA4サイズ以上のサンプルを取り寄せ、実際に貼りたい壁で時間帯や照明を変えて確認することです。

この記事で紹介したポイントや事例を参考にして、まずはあなたの理想の空間に合いそうな壁紙のサンプルを取り寄せてみませんか。